講 師:梅原 辰郎氏・丸尾 牧氏・菅納 忠彦氏
日 時:2007年2月17日: 県立図書館2F
2007年(平成19年)2月17日、定期総会の催事として、表題のシンポジュームを開催した。講師は目黒区市民オンブズ事務局長、梅原辰郎氏と尼崎市民オンブズマン世話人、丸尾 牧氏。
【梅原氏発表概略】
目黒区オンブズマン
当会は平成15年度より政務調査費に関する情報公開を求めてきましたが、住民監査請求をしませんでした。それは民主党を含めて新人議員が当選してきましたので、自浄作用が働くものと、期待していました。
しかし、中止していた海外視察を復活するなど、区民感情を逆なぜするようなことを行い始めましたので、住民監査請求で止めて、住民訴訟まで行わず、16年度は見送り監視をしました。17年度の当該調査費の収支報告書の情報公開を求めました。目黒区は領収書のコピーを添付(原則)することになっています。
領収書については事実確認を行い、議員個人の申請と会派申請がありますが、議会議長と会派(公明党)を最優先に精査しました。その方法は
@ 領収書と収支報告書を比較し、相違記載の有無
A 実施調査の必要の有無
B 電話確認で済むものは電話で。視察と証するものについては、同じ手順で視察先まで確認に行く。
を取りました。
その結果、民主党4名、自民党7名、前区議1名、社民党1名の政務調査費返還の住民監査請求をしました。その結果、公明党は約800万円返還し議員辞職をしました。しかし、他の議員達は監査請求されても、之に応じませんでした。目下、議長と公明党区議団に対し東京地裁に提訴しています。
また、自民党7名、民主党4名、社民党2名、無所属1名に対し住民訴訟の準備を進めています。これ等14名の議員は海外視察でビジネスクラスの運賃の支払い、バイクを買った者、社民党目黒支部にある事務所代を政調費で支払った者、ガソリン・オイル・洗車代を払った民主党議員、ハウスクリーニングを請求していた民主党議員、同伴旅行の経費の一部を請求していた無所属議員等々税金を違法、不当に使用した議員達は議員たる資格がありません。
共産党については、日ごろ議長から厳しくチェックされていますので除外しました。
【丸尾 牧氏発表概略】
14年前、尼崎市市議会で政務調査費の不正事件が発覚しました。兵庫県議会でも現在、尼崎市と同様な事件があり、不正の温床となっています。
県議会の政調費は、議員1人につき会派に20万円、個人に30万円、計50万円が支出されています。04年度支給総額は5億4500万円。領収書の添付・公開の義務が無く、かなり私的に支出されたものと考えられます。
特に悪質なものは、自民党議員の一人は車のリース料として報告していたにもかかわらず、実際はマイカーローン代に充当していました。兵庫県警が詐欺罪として書類送検しましたが、不起訴処分となり、市民オンブズから検察審査会に不起訴不当の申立がだされています。
同じく自民党議員は自宅を議員事務所に賃借料を支出し、詐欺罪により兵庫県警が検察に書類送検しています。
同様に自民党議員は講演会や地元選挙区の団体へ寄付金を支払った事例は明らかに公職選挙法違反に問われるものです。
2001年度〜04年度までの政調費の違法・不当の返還額は公明党2名、自民、民社は各3名で実に6,190,126円(法定利息込み)に上ります。
2003年度、04年で市民オンブズの指摘を受けて、事後変更例が相次いでいます。自民党議員はフランス視察の報告がありましたが、実際はロシアであった。
フランスは別の視察で二重取りでした。沖縄視察が鳥取県視察に訂正(自民)日欧交流10周年他がガソリン代に訂正等(自民)合計3,417,335円になります。
尼崎市会議員の03,04,05年度、政調費で海外視察を行い、報告書がない事例が多くありました。民主党議員がタイ・西オーストラリア視察375,000円。社民党議員中国鞍山市へ247,700円。民主党議員、アメリカへ395,950円など計1,487,665円。月額報酬93万円ももらい、報告の無い視察は自粛すべきです。
県議会の高額カーリス代も問題です。80万円のリース代は購入価格400〜500万円の高級車を乗り回すことになります。公益性が全く無く、無駄な支出です。
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