(第三弾)会計検査院「不適法会計処理」の検証

           平成21年に会計検査院が岡山県の農林部・土木部の国庫補助金関連の執行状況を調査した。本件は第一弾〜2弾で概略説明した
           が今回全体の状況が判明したので公表すろ。

                         ★まず、全体の加算額・返還額を表にまとめました★

【農水省関係・中四国農政局分を含む】     単位:円

所管課  不適正金額  加算金  返還額 
 農村振興課 578  117  695 
 水産課 509,346  259,169  768,515 
 治山課 9,917677  4,493,949  14,411,626 
 農業経営課 10,736  3,788  14,524 
 農業経営課 27,344  12,238  39,582 
 農業経営課 72,915  24,976  97,891 
 農業経営課等 40,200,780  20,474,602  60,675,382 
           計 50,739,376  25,268,839  76,008,215 

【国交省関係・中四国整備局分を含む】       単位:円

 所管課 不適正金額  加算金  返還額 
 河川課等 7,840,560  3,318,457  11,159,017 
 道路建設課等 8,273,606  3,183,503  11,457,109 
 河川・災害等 1,288,772  552,395  1,841,167 
 港湾課 1,626,926  702,580  2,329,506 
 都市計画・住宅 3,114,057  1,229863  4,343,920 
     計 22,143,921  8,986,798  31,130,719 
  不適正金額  加算金  返還額 
 総 計  72,883,297  34,255,637  107,138,934 

所管課が重複しているのは、下部担当部署が異なるためと、支出負担行為決議書により分類した為であります。

           ★不適正が指摘された項目は多岐に亘るもので、全体を上げることは出来ませんので、主なるものを記載します。

<農水省関連>

【水産課等】
      H14年度、一例を挙げれば、水産基盤整備事業補助金で備前県民局農林水産事業部が賃金(科目相違)が指摘
      され35,077円+加算金26,560円を返還。
      上記基盤整備補助金が多く見られるが、H18年水産整備整備事業統合補助金と紛らわしいものもある。海岸保全施設整備事業費補助金
      も多数交付されているがその内、旅費が圧倒的に多く不適正が指摘されている。
【治山課等】
      森林環境保全整備事業費補助金・森林居住環境整備費補助金・森林災害復旧造林事業補助金等が治山課、県民局、支局にて旅費・賃金
      需用費にそれぞれ不適正に執行されている。
【農村経営課】
      農村経営対策事業費補助金・かんがい排水事業補助・農林漁業揮発油財源身替農道整備事業補助金・生産地振興総合対策
      補助金等などよくも多様な補助金がばら撒かれているのに驚く始末だ。

<国交省関連>

【河川課】
      急傾斜地崩壊対策費補助・住宅宅地基盤特定治水施設等整備事業補助・高潮対策費補助・下水道関連公共施設設備促進事業費補助
      等無数にある。補助金と補助は理解に苦しむ。
【道路建設課等】
      道路改築ひ補助・道路改修費補助がるが違いが分からない。一般国道事業費補助・地方道事業費補助・雪寒地域道路事業費補助
      とあり、国道至る所に補助金ありの感。
【河川・災害】
      災害復旧事業に補助がある。主として県民局、支局に補助金が下ろされいる。
【港湾課】
      岡山港、宇野港の改修事業にあてられるものが多い。牛窓港、山田港海岸高潮事業も散見する。
【都市計画課】
      都市計画事業の執行に関して「指導監督事務費補助」が付くのには驚き。立体交差費補助・踏切除去改良費補助・街路事業補助等
      多様だ。

  ★補助金は使途が限定されているが、繰越明許以外は残余金は返還せねばならない。しかし予算が余った場合それらを
  転用することに「不適正支出」が発生する。あるいは事業数が多く、おそらく執行者が混乱しているのではないかと思わ
  れる。
 
 しかし、加算金は払わなくても良い血税であることを忘れてはならない。