捩り(もじり)狂歌集

     
<20年10月9日(会報第46号)から後編>
      山野枯木 作


(その28) 議員さん 威張ってばかりいないでね。
      東風吹かば なべて議員さん 首を振る 張り子の虎の 春を迎えて

(その27) すべて約束事は、守るべきもの。
      マニフェスト ならぬなすびと 聞くも憂し みな約束は あだ花にして

(その26) 安全神話は、もうごめんだよ。
      原発の 安全神話も 復活か 古事記も書記も これ危機という

(その25) あやかりたい あやかりたし。
      萩尾花 葛になでしこ 女郎花(おみなえし) 秋の七草 今盛りなり

(その24) 議会改革とは、掛け声ばかりなり。
      吹きそむる 改革という 秋風や こらえ袋の 緒やとけぬらん

(その23) どじょっこ内閣さん、期待してもいいのかなあ。
      どじょっこも ふなっこも無邪気に 泳ぎよる 永田の川は いつ澄みるやら

(その22) 議員さん、目的を忘れないでね。
      しろがねも 黄金(こがね)も珠(たま)も 何せんに まされる宝 政調にしかめやも

(その21) 議員さんの海外視察は、相変わらずの観光旅行なり。専用バス代返せと係争中。
      万歳と ほめたてられる 議員さん 海外旅行の 豪華バスかな

(その20) 岡山県会議員の政務調査費、支出1万円以下の領収書の公開義務なしとは、これいかに。
      世の中は いつも月夜に 米のめし それにつけても 美味しい調査費

(その19) 議員さんの政務調査費の領収書は公開されたが、まだまだ中味は闇の中。
      表見せ 裏は見せざる 領収書 実のひとつだに 無きぞ悲しき

(その18) 石川五右衛門も笑ってるよ。官の裏金はいつになったらー。
      目明しや お役所などの 大福帳 世に裏金の 種は尽きまじ

(その17) 議員さんの政務調査費を調べてみれば、按分の意味を理解できぬ人の多いのに驚き、絶句。
      これやこの 行くも帰るも 政調費 知るも知らぬも 按分の関

(その16) 10年に及んだ下水裁判。日本の裁判は長すぎるよ。
      明けぬれば 和解らしきと 知りながら 猶うらめしき 下水騒動

(その15) 岡山県財政大赤字の元凶は、吉備高原都市(未完)と、苫田ダムじゃが、これからどうするんじゃ?
      筆にては 棒も引かれぬ 悔しさよ 借銭の重荷を かつぎながらに

(その14) 岡山市役所の「困難係長」「困難課長補佐」などの給料かさ上
      げ、いわゆる「わたり」とは一体なんぞや?
      心にも あらで役所に ながらえば「困難」と鳴く わたり鳥かな

(その13) 岡山知事さんよ、なんで岡山市の児童会館プラネタリュウムを廃止するんじゃ?
      春の夜の 夢ばかりなる 星空の プラネタリュムの 名こそ惜しけれ 

(その12) 岡山県も御多聞にもれず、会計検査院から裏金存在の指摘あり
     人はいさ 裏金も知らず お役所の 身を尽くしても あばいても見ん

(その11) 政調費領収書のデーター化と分析作業に取り組む。
     民のため 山の落ち葉を 調べなん わが衣手に 汗ぞ拭いつ

(その10) 岡山市議会各会派の平成20年度政調費領収書を開示請求。何と7,500枚もの膨大な資料にびっくり!
     あの日より つれなく見ゆる 議会棟 政調費ばかり 憂きものはなし

その9) 岡山市下水道水増し裁判(高裁)に勝訴したが
     さかずきも 魚も下水に 流るるは 懲りないお上の 舌先三寸

(その8) 政調費の、なんと無駄遣いの多いこと!
     山吹の 領収書ばかり 金入れに 実のひとつだに なきぞ悲しき

(その7) 第16回全国市民オンブズマン岡山大会を終えて
     ともかくは しっかりせられえ 議員さん おえりゃせんのう 地方税制

(その6) 議員さんの加害駒遊びはお止めになっては!
     千里行き 千里帰れる 駒議員 性懲りもない 海外遊覧

(その5) 県警の黒塗り開示文書(マスキング)の多いこと!
     夜目遠目 傘のうちなら いざ知らず 黒いマスクに 言の葉もなし

(その4) 政調費の領収書公開でOKではないよ

     公開の 清き流がれに 住みかねて もとの濁りの 政調費かな

(その3) 岡山シルバー人材センターの怪
     シルバーを 人材といいて こき使い 裏金作って 使い放題

(その2) 岡山県議会も領収書を公開しなさいよ!
     議員らの 眠りをさます 政調費 支出の是非で 夜もねむれず

(その1) 岡山市議会の政調費領収書コピー5千枚を分析
     領収書を 議会立ち出で ながむれば いずれも霞の 政調費かな

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【会報:第23号〜41号まで掲載分です。前編終り】

(その50) やはりオンブズマンが必要だね
      天つ道 官の通い路 吹きとじよ オンブの姿 しばし止めん

(その49) 春夏秋冬 毎度のことながら

      秋過ぎて 冬来にけらし 黒塗りの 文を干すちょう 裏金の道

(その48) あきれはてました
      祈りても 警察情報 出でまさぬ 千たび ももたび あきないの神

(その47) それにしても、県や市の監査委員さん、しっかりしてよ。
      目を耳に かえすがえすも 目付け役 ぬか釘ほども 猶きかぬなり

(その46) 相変わらぬ議員さんの海外旅行。いずれ何をか申さん!
      海外で 高級駕籠(車)を乗り回す 政情視察とは 名ばかりなり

(その45) 岡山市下水訴訟、市立病院訴訟とも 地裁で連続勝訴。だがー。
      笛太鼓 お白州の中の 神祭り 控訴 控訴と 賑わいにけり

(その44) 県警の危機管理意識の欠如を怒りて詠む
      県警の 開示文書は 真っ黒け ウイニーで個人情報垂れ流す

(その43) ところが、ところがー。

      情けなや 冬瓜の花の それならで 情報開示も 百ひとつとは

(その42) 本年の情報開示促進に期待して、正月に詠む
      かわらじと 心のたけを しめかざり 情報開示を まつの楽しさ

(その41) 非開示処分取消請求訴訟に際して詠む
      名にしおばは いざこと問わん 県警に わが思う文は ありやなしやと

(その40) 裏金作りに 犯罪認識の欠如を怒りて詠む

      忍ぶれど 遂に出けり 裏金よ 何を思うと オンブの問うまで

(その39) 色映える紅葉を愛で つくづくと思いて詠む

      裏も見せ 表も見せて 色映る 紅葉の姿を 官ぞ見習え

(その38) 素直な返事を惜しむお役人に、業を煮やして詠む
      一応で きかずにおうの 返事まで とも んとも 言わぬ官かな

(その37) 入札談合病の蔓延を嘆きて詠む
      競争の 札を入れても 落ちぬ君よ 枕にちりの 積もり違いか

(その36) 相変わらぬ黒塗りの開示文書に怒りを込めて詠む
      ちらと見し 文に怒りを こめ俵 大黒ならば 踏みやつけまし

(その35) 多くの議員の三枚舌を嘆きて詠む
      虎に乗り 片割れ船に 乗れるとも 議員のくちはに 乗るな世の中

(その34) 相変わらぬ警察の裏金作りにあきれ果てて詠む
      警察は 神もいつわる 世なりけり かんだといえど ひや酒もなし

(その33) 愛媛県警・仙波敏郎巡査部長の勇気を称えて詠む

      心をば まことの道に いれおきて 内部告発 神や守らん

(その32) 議員さんの海外旅行にあきれ果てて詠む
      かかるとき なんと千里の 駒旅行 白楽もなし 提言もなし

(その31) 県警のオイコラ的な態度を怒りて詠む

      警察は そのときどきを 越楽天 裏はちいるら 金はてえるら

(その30) 非開示(黒塗り)情報の多きを嘆きて詠む

      さしつけて 請求申す からかさの 骨折り損と なるぞ悲しき

(その29) 非公開の多発を怒りて詠む

      古語に曰く 命長ければ 恥多し よく隠しても なにかせん術

(その28) 住民監査請求(政務調査費)の棄却を悲しむ

      本来は 一物もなき 布袋 開けぬうちこそ 宝なりけり

(その27) 警部補以下の氏名非公開(黒塗り)を嘆きて詠む
 
      紅葉さえ 散りて深山に 名を残す わが名は残らじ 不正も残らじ

(その26) ほととぎす うぐいすよりも 聞きたきは 内部告発 耳よりの声

(その25) 新任が 裏金作れと 強いられて いやいや書くは 偽領収書

(その24) 楽しみは 春の桜と 報償費 秋の月見に カラ出張

(その23) いたずらに 過ぎる月日も 面白し 裏金ばかりで 暮らされぬ世に

(その22) 裏金の 山に住む身の 静けさも オンブズマンで 賑わいにけり

(その21) 鐙(あぶみ)にも 鞍にもならず 焼き捨てよ 裏金作りの 曲がり根性

(その20) 東風(こち)吹けど 今年も墨を 塗る県警 張り子の虎の 春を迎えて

(その19) 照りもせず 曇りもはてぬ 春の日の 全面開示に しくものはなし

(その18) 今日もまた 美味(うま)しオンブの追求に 手を打ちたたえる 
      深大寺そば


(その17) おふじさん 墨(黒塗り)の衣を 脱がしゃんせ  真の肌えが 
       見とうござんす


(その16) かはらじと 心のたけを しめ飾り 今日あくこと(開示)の 
       待つの嬉しさ


(その15) 百薬の ちょうど受けたる 公文書  手にとるからに ゆらぐ玉の緒

(その14) 開示して くれない里の 岩つつじ 火ともし頃の 家路もの憂き

(その13) 「非開示」と 鳴きつる方を 眺むれば  ただ呆れたる 顔の残れる

(その12) この提言 聞いてくれねば 三味線を ちりてつとんと 弾いてしまうぞ

(その11) 三セクの 決算の書を 眺むれば  ただあきれたる 借銭の山

(その10) 海外の 視察といいて 出でましぬ 官費旅行より 良きものはな

(その 9) 世の中に たえて汚職の なかりせば  民の心は のどけからまし

(その 8) かくばかり めでたく見ゆる お役所を うらやましくも のぞく人影

(その 7) 闇の世は 餡の如くに 霞みおり
 花より談合に しくものはなし 

(その 6) 春の夜の おぼろ月夜の 世の中は 花より談合に おぼろまんじゅう

(その 5) 非開示の 病は癪の 虫なれや  もっと開けてや 開けたしと鳴く

(その 4) 山高し 公社の峰の 天つ道 まかり出でたる 涼しげな顔

(その 3) かくばかり 苦しく見ゆる 世の中に  腹立たしきは 天下り道

(その 2) 三セクの 庭に妖花は 乱れ咲く 蜜の甘きを 押し開けてぞ見む

(その 1) 七重八重 花は開示の 公文書  実の一つだに 無きぞ悲しき