平成18年4月19日
花 岡 薫 様
市民オンブズマンおかやま
代表 重田龍三
議員海外視察旅行の分析結果について
私たちは、平成5年度より「
この度、平成17年度における議員の海外視察旅行関係文書の分析を行いましたので、その結果を次の通り報告いたします。
1.概要
議長は、平成17年10月に、平成17年度「欧州諸都市行政視察団」として、5名の議員と1名の事務局職員を、海外における「教育」「福祉」「農業」に関する調査のため、299万円余(一人当たり49万円強)の費用をかけて派遣されました。
議員の海外視察旅行については、従来、実行年度の分析結果からみて、その費用対効果が薄いと認められたため、貴職に対し、平成17年1月14日付で、平成16年度の海外視察分析結果を報告するとともに、当面は議員の海外視察を凍結するなど、各般にわたる提言や要望を提出した次第です。
しかし、平成17年度の海外視察旅行の分析結果は、視察の目的、態様、効果が、社会通念上妥当なものであるかどうかの観点からみて、実質的には政隆会を中心とした欧州方面への懇親・観光旅行に終わるなど、何らの改善の後が窺がわれず、むしろ後退・悪化しているのは、まことに遺憾であります。
なお、分析結果の詳細は、別紙をご参照ください。
2.問題点と提言・要望事項など
(1)議員による行政視察調査は、もっと調査対象の的を絞り、 事前調査はもとより、内容の濃い視察調査を行うべきであって、そのためには、当該調査目的の実施にふさわしい視察先と議員を選定して、派遣するべきです。
そのためには、会派による懇親会的な団体視察旅行は認めないようにして頂きたい。
(2)視察報告書は、作成に要する時間も費用も掛け過ぎです。また、報告書の内容をみると、視察先資料の丸写し(パリ日本人学校、ミラノ市の農業)もみられ、視察団独自の見解や市政に対する提言・反映策などの記述が見られないのは、議員視察団の報告としては、お粗末としか言いようがありません。
(3)また、今回も、議員個別の記述報告が見られず、これでは、視察議員による市民への説明責任が十分に果たされているとは言えません。視察団として報告書を作成するのは当然ですが、議員それぞれの感想・意見や提言があって然るべきで、参加議員全員が、個別に記述報告を行うべきです。
(4)今回も、議長はじめ多くの職員が視察団の出迎えを行っているようですが、前時代的な行動は、市民の顰蹙をかうのみです。今後取りやめては如何ですか。
(5)「百聞は一見に如かず」式の、今回のような議員の海外視察旅行は、費用対効果の是非云々より、明らかに公費の無駄遣いであり、市政への反映も期待できないと断じざるを得ません。
単に予算があるから費消するという内容希薄な海外視察旅行は、市財政逼迫の折から、今後凍結されるよう要望いたします。
以 上